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【  2013年04月  】 

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MIssing You

Missing You

2013.04.01 (Mon)

 こちらの小説は熱烈絶賛アトアラ派の珠杉さんにしては本当に珍しく、勝てないかもしれないアトスをみてみたくて2004年当時勢いで書き始めてしまいました。フランソワが生きていた…というスペシャル反則ネタをなんとか昇華させてみたいのですが、(一回同人誌でやったけどどうも…どうにもあれはうまくいかなかった)なんかこれフランソワの勝ち!?と思ってしまったところで、書くのを拒否してすでに9年の歳月が…アトスとアラ...全文を読む

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「Missing You」1 (再)

Missing You

2013.04.02 (Tue)

 パリの空が夕日で真っ赤に染まる頃合い、勤務終了を告げるノートルダムの鐘の音がトレヴィル隊長の屋敷にも響き渡った。「は~終わった終わった」 大きなあくびをしたのはポルトス。   「今日も何事もない平和な一日が終わりましたとさ」 アラミスはくすりと笑うと帽子を取って優雅に立ち上がった。   「それじゃ僕はこれで」 「え!飯食って行かないのかよ!」 「悪い。先約があるんだ」 ちょっと憤慨したポルトスにアトス...全文を読む

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「Missing You」 2 (再)

Missing You

2013.04.03 (Wed)

 「ポルトス…しっかりしてくれよ」 「いてて…あい…つ…本気で殴りやがって」 ダルタニャンは仕方なくのびてしまったポルトスに湿布をし、あまりにも腫れ上がった部分には氷をのせていた。 「ポルトスは手加減してたのかい?」   「まさか…でも…あれは効いたなあ」 「アトス…なんの前触れもなくキレるんだも…止めようがなかったよ」   「あいつは確かに負けるのが嫌いだからなあ」 ふと、ポルトスのつぶやいた言葉が、しんとし...全文を読む

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「Missing You」3(再)

Missing You

2013.04.04 (Thu)

 アラミスは、暗いパリ街を迷うことなく確かな足取りで歩いていた。ルネだったらこんなところを歩けるだなんて思いもしなかっただろう。でもアラミスならば恐怖はなかった。 「今日は…帰る…」 フランソワは当然心配そうな顔をした。フランソワにとってはアラミスはアラミスではない。守るべき大切な姫君…ルネであったのだから。 「送っていくよ」   「大丈夫。慣れてるから…。それにこの格好で帰るわけではないから」 ふわりとし...全文を読む

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「Missing You」4 (再)

Missing You

2013.04.05 (Fri)

 「…」 アラミスは闇の空間を凝視した。今日は月夜である。広い道に出ている自分の姿は相手に丸見えだった。慎重に足場を固めようと少し後退した時だった。 「!」 突然背後から襲われた。かろうじてその切っ先を交わす。罠だった。路地に潜ませた殺気に気を取らせて置いて、完全に気配を消した背後からのだまし討ち。   「卑怯者!」 「…」   マスクをかぶった無言の男達が路地のそこかしこからわいてきた。10人はいただろ...全文を読む

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「Missing You」5(再)

Missing You

2013.04.06 (Sat)

 「どうしたんだよ!その顔!」 アラミスはアトスを見るなりそれまでの慎重さを忘れて思わず大きな声を上げてしまった。 「ちょっと暴れてきただけだ」 「ちょっとじゃないだろう。左目が腫れ上がってるじゃないか。君がこんなにまともにくらうなんて…何があったんだよ」   「…まあ…まあ…ほらここで君に会えた偶然に乾杯しよう」 「…」   アラミスは感心しないといった感じでアトスをじっと観察した。どうやらだいぶできあが...全文を読む

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「Missing You」6(再)

Missing You

2013.04.07 (Sun)

 しかしアラミスの目論見は長くは続かなかった。 ばたんとドアを開けて見るからにがらの悪そうな男達の集団ががやがやとやってきた。この酒場とは明らかに客層が違う。ざわざわっとおびえた空気が辺りに走った。 「い…いらっしゃい…」 「おう。なんだいこの酒場は辛気くせえなあ。俺達が盛り上げてやるぜ」   ちなみに彼らの席は入り口からは直接見えない席である。そういう面では用心深いアトスとアラミスであった。 「…」  ...全文を読む

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「Missing You」7(再)

Missing You

2013.04.08 (Mon)

 アラミスの凍り付いたようなまなざしを彼はそれからずっと後になっても忘れることはできなかった。。 「…そ…う…」 声がどうしても震えてしまう。どの男もそう言うのだ。もうアラミスをやめろ…と。トレヴィル隊長も、フランソワも、あのダルタニャンでさえも…。彼は何もさしでがましいことを言うわけではないが、彼のアラミスへの接し方は腫れ物を触るような部分があり、それはずいぶんとアラミスを怒らせたのだ。 しかし、アトスと...全文を読む

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「Missing You」8(再)

Missing You

2013.04.09 (Tue)

 アトスはあっという間にもがくアラミスを完全に押さえ込んだ。 「俺にとって…君はアラミスだ…それ以外の何者でもない」 「…」 「放せよ!」 なんとか押し返そうとする彼から見ればか細い抵抗が伝わってくる。しかし彼はそれ以上には動かなかった。無造作に広がった金色の髪をそして蒼い瞳をじっとみつめる。      「君はどうしたい?」 「放せって言ってるだろう」 「放して欲しいのか」   「…酔ってるだけだ…君は…」 「…...全文を読む

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「Missing You」9(再)

Missing You

2013.04.10 (Wed)

 アラミスは柔らかいベッドにようやく身を横たえることができた。 「さっきの君はまるで月の使者のようだったよ」 フランソワが優しく微笑む。 「ごめんなさい…きっと迷惑をかけるわ」 「いや…嬉しかった」   アラミスはパリにそれほど知り合いがいるわけでもない。アトスは論外として、ポルトスやダルタニャンには逆に遠慮というものもある。結局頼るとすれば、トレヴィル隊長かフランソワしかいなかったのだ。   「正直、君...全文を読む

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「Missing You」10(再)

Missing You

2013.04.11 (Thu)

 空気を切り裂く銃声の音が、銃士隊の裏庭から朝のパリの街に響き渡っていた。 「アトス!もう的がないよ」 「なんでもいい」 「なんでもよくなくないよ。そんなに火薬を使ったら隊長に怒鳴られるよ」 「…隊員の訓練だ。必要経費さ」 ダルタニャンは大きなため息をついた。そもそもこの早朝から動かない的にではあったが百発百中で命中させているこの銃士に今更なんの訓練がいるというのだろう。よっぽど自分が代わりに練習したいと...全文を読む

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「Missing You」11(再)

Missing You

2013.04.12 (Fri)

 久方ぶりに、アトスの女嫌いを目の当たりにしたような気がした。あのまなざしを見ている限り、アトスの中でアラミスが重要だなどと、これっぽっちも感じることはできなかっただろう。しかしダルタニャンは知っていたのだ。そしてアトスがどれだけの気持ちを殺して、今この部屋の中にいるのかも。 「アラミスが人質になっていると…早い話がそういうことなのだな」 「そのとおり。これが声明文です」 アトスはそれにざっと目を通すと...全文を読む

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「Missing You」12(再)

Missing You

2013.04.13 (Sat)

 「一体なんだっていうんだよ。あの人は」 フランソワが出ていくと、目に見えて部屋の空気が和らいだ。ダルタニャンはほっとしたのか胸の内を抑えきれずに、アトスにその鬱憤を向けた。 「まあ、とりあえず相手の出方をみるしかないからな。今は待機ということだ」 「そういう問題じゃない!」 「そんなに興奮するなど君らしくもないな、疲れるからやめておけ」 「わかってるよ。僕が馬鹿みたく興奮しているのはわかってる。だけど...全文を読む

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「Missing You」13(再)

Missing You

2013.04.14 (Sun)

 アラミスが重たいまぶたを持ち上げたとき、部屋の中はまだ薄暗かった。ひそひそと男達の声がするがすぐそばには誰もいない。 …?…… どうやらうつぶせのまま固く冷たい床に横たわっているようだ。 …どうして…私…は? 身体はこわばってはいたが動く。だがそもそもどうしてこんなことになっているのだ。自分は…フランソワのベッドの中に向かえ入れられたのではなかったか?それは夢だったというのか?昨夜…追いかけられた賊に囚われて...全文を読む

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「Missing You」14(再)

Missing You

2013.04.15 (Mon)

 フランソワは落ち着きすぎていた。仮にも、自分の愛する女が国家的陰謀の道具に利用されようとしているのである。そしてこの男の立場としては、アラミスの命を盾にされたとしても、相手の要求に屈するわけにはいかないというのに。アトスは先ほどから感じる違和感が胸にいっぱいに広がるのをなんとか隠し通そうと、努めて冷静な声を出した。 「確かにこれはアラミスの筆跡だ」   「これを書いた時点では生きているようです…」 ...全文を読む

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「Missing You」15(再)

Missing You

2013.04.16 (Tue)

 はじめて出会ったのは、月の美しい夜だった。 抜けるように白く透き通り、そのすべらかさを触れて確かめたくなるような肌、しっとりとまとまりをみせる黄金色の髪、華奢な骨格を騎士の姿に包みこんではいたものの到底男の持つものではなかった。      己にないものを求め魅かれる…。   最初はただそれだけのことだった。    「ルネが…ここまでになれたのは、きっとあなたがいたからでしょうね」 「…」 「彼女が男社会...全文を読む

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「Missing You」16(再)

Missing You

2013.04.17 (Wed)

 フランソワとてもまさか二人だけで敵地に乗り込もうとしていたわけではない。数人ではあったが目立たぬように護衛をつけていた。だが…彼らを使ってよいものかどうか。試されているという可能性もある。 「まだ出ないほうがいい」   「しかし外の人間を使うわけには…」   「私があなたより強いことが相手に知られては水の泡だ。それよりも当然とも言える護衛の存在を明らかにしたほうが信憑性があるというものだ」 「…」  ...全文を読む

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「MIssing You」17(再)

Missing You

2013.04.18 (Thu)

 あのとき確かに、自分はフランソワの部屋に迎え入れられた。そしてそこで記憶が完全に途絶えている。今手元にある身につけた覚えのない短剣。    アラミスはぐったりと寝台に横たわっていたが、正直いつこの短剣を使えばいいのかそのタイミングを必死で計っていた。殿下をおびき出す手紙をかかされたのだ。おそらくフランソワからなんらかのリアクションはあるに違いない。   その時を逃さないでくれ。   フランソワの声...全文を読む

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「Missing You」18(再)

Missing You

2013.04.19 (Fri)

  「おい…本当にあのフランス人は信用できるんだろうな」   「フランソワも中々芸が細かいな…もう少し時間稼ぎをしたいのだろう」   しかし先ほどからアラミスにちょっかいを出しているリーダーは、余裕の表情を崩そうとはしなかった。周りの男たちをなだめるようにアラミスの髪の毛をさらっと梳いた。 「…」   「こいつのことは好きにしていいと、フランソワから言われているんだよ」 「だからといって…」 「フランソワ...全文を読む

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「Missing You」19(再)

Missing You

2013.04.20 (Sat)

 「フランソワ…」    男は次の瞬間、ことの次第をだいたい把握したかのようににやりと笑ったが、アラミスにはそれすらも知覚されていなかった。このようなならず者の言うことを信じようとしたわけではない。だがまたこのことについて、この男が嘘を言う必然性もない。   「ほら、立てよ」 「…」   「何をそんなにびっくりしてるんだ。お前がフランソワの愛人だとしたってそれはそれじゃないか」 「…」 アラミスは一瞬でも...全文を読む

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